SA氏の思い出
■なにわ遊侠伝-1
私は現役の忙しかった時、海釣りが大変好きな時期があった。
少しまとまった休みがあると、必ず遠征して、1泊か2泊の釣り旅行をしていた。
あれは、少チャンに怪人ヒイロを連載していた、30代のはじめ頃の事である。
たまの休みにまた釣りかよと、いつもの様に嫌がる?幹部連中(みわみわ・太地大介・小池たかし)を引き連れて和歌山県の串本へ、大物釣りに出掛けた帰りの特急列車の中でのことだ。
1m20cmの20㎏を超えるヒラマサを釣り上げて、上機嫌の私に後ろの席から、太地大介が声をかけてきた。
彼も70cm近い大真鯛を釣り上げていた。
『兄貴、週間アサヒ芸能のSAという編集がうちの大フアンで、ぜひ連載をと言ってきてるんやけど、俺とみわみわでやってええか?』
当時私や小池は手一杯で、みわみわと太地大介はポッカリと仕事が無く、2人を手伝うかたちになっていた。
当然若いから、やっぱり自分達も何か発表したいのだ。
私は常日頃、仕事に関して控え目な2人が、珍しく積極的なので嬉しくなった。
『うーん 週刊誌か…』と少し考えて『よし やってみい オレもサポートするで』と答えたのである。
『しかしや やってもええけど、必ず2人協力してやらんといかんで。太地大介は主に脚本、みわみわはプロットを担当しろ』と許可をだした。
2人は後ろの席でかなり喜んでいたのを記憶している。
...つづく
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